幸せなメンヘラの備忘録

可愛そうなメンヘラが幸せなメンヘラになった。おはようからおやすみまで、愛してるよとささやかれて生きれる奇跡。

危ないかもと思ったら、何がなんでも逃げてほしい

 

 

夫によく言われることがある。

 

 

「君は危機感が少なすぎるよ。世の中変な人や危ない人はたくさんいるんだから、もっと気をつけて。」

 

という言葉だ。

それは私にとっては衝撃的だった。

例えるなら、今まで自分の中で大切にしていたものを箱ごとひっくり返されたようだった。

 

だって私はいつも、世の中みんないい人、人類皆兄弟みたいな考え方をしていたから。

それは、ある意味自分なりの身を守る術だったし、少ない自己肯定の1つだった。

 

みんな私に興味などない、私に悪さなんてしてこない、だから私はなにをしても大丈夫だ。誰も見てないから、好きなことを堂々とすればいい。

そんなふうに、他人の意向を過剰に気にしてしまう自分への慰めに加えて、ほぼ全ての人を許容することで自分の自己肯定を守っていた。

 

それともう1つ、私の両親は敵を作らないタイプの人だ。(特に私は母親の影響を強く受けている。)きっと危ない目にあったことがないのか、そもそもそういう人のいるような環境にいたことがないのか…?

私の母親は、”私の友達だからきっとみんないい子でしょう”というかんじで、全面的に私を信頼していた。つまり、外界からの敵とか以前に、私が優しくていい子だから周りの子もみんないい子だ、というような考えだ。

なんていうか、たぶん危機感がない。

 

一度、大学時代に付き合った日数約10日間の彼氏の家に泊まろうとした時は、めちゃくちゃにきれられた。(たぶん喧嘩した?)キレて、そして私に「子ども作るようなことしないでっていってんの!」という捨て台詞を残して寝てしまったことがある。

特になんの説明もなく、ひたすら自分の感情だけを残し、話合わずに逃げてしまった。笑

これは親としてどうなのか…?とも思うけど、私の覚えてる範囲でそういう注意はこれきりだった。

というか母親と恋愛の話なんてしたことがない。

ちなみにその前からもうセックスはしていたし、喧嘩した際、「さみしくて好きじゃない人と付き合ったことがある」と言った時、母親は知っていたと言っていた。

知っていながら見て見ぬ振りをしていた。なぜわかっていて、その男と私が母親のいう”子どもを作るようなこと”をしてないと思ったのだろうか。危機感や想像力が足りないのか。それとも、また都合よく私の選んだ人だから信用してると思ったのか。

 

 

話を戻しますね。

たとえば、私と初めて関係を持った人は、2回目にあった時、私のことをむりやりしようとした。まじできもい。

なのに私は、その人を完全に悪者だとは思ってなかった。

結果的にその気持ちにつけこまれて利用されることになったのだけど。

私は、この世の中に本当の悪者なんていないと思っていたのかもしれない。

この人がこうなったのも何か理由があるんだから…そう思っていた気がする。

今の私からしたら、そんなこと私が傷つくことになんの関係もないから!!!って感じだ。

 

 

しかしそんなおたんこなすな私の気持ちを覆すような出来事がおきた。

 

 

夫と同棲を始めて、コンビニでバイトをしていた時のことだった。

私はレジで、ある男性客の”ファ◯チキ”を入れ忘れた。

ホットスナックの入れ忘れは割とよくあることで、お客様が電話して下さり、返金と商品を渡すのが普通である。お客様も怒ったりしない。少なくとも私が見てきた中で怒る客は1人もいなかった。

しかしその客は普通と違った。

そいつが電話をかけてきた。おびえながら私が出ると、開口一番その客は

 

ファミチキはいってないんだけどーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

 

と、めちゃくちゃでかい声で怒っていた。

私が店舗で返金と商品のお渡しをしますから来てくださいと言ったらさらに怒り、なぜ俺が行かなきゃならないんだ、おかしいだろ、というようにさらに怒鳴られた。

 

ちなみに私はその場合の対処法を教えてもらってなかったので、先輩がやってたのを見よう見まねでまねただけだった。なのに怒られてかなりてんぱった。

 

そして先輩に代わってもらい、そいつが再度電話をしてくるというので別日にその電話を取った。

 

その客は前とは違い普通の声だった。そして、俺もこんな若い女の子に言いたくないんだけどね、とか、○○さんも最初は可愛いなと思ったのでもさ、社会に出たら〜とか、ほざいてきた。あれだけきれていたにもかかわらず、肝心のファ○チキはもういらない的なこともいってきた。ふざけんな。

 

結局返金と商品を渡すということになった時、もうこの店には行かないから店の近くで待ち合わせしよう。君には強く言いすぎたから、なにか買ってきてあげたいし。

というようなことも言われた。

(この電話の時、怖さと安堵で泣いてしまい相手に弱さを見せてしまったのは私がよくなかった。)

 

 

この時の私はまだおたんこなすだったので、

 

(あ、もう怒ってない!よかった!でも店じゃないところで会うとかなんか持ってくるとか、変だな…)

 

くらいにしか思っていなかった。

 

そして店長に相談し、日と場所を決めて2人で謝りつつ商品のお渡しと返金をすることになった。

日と場所は店長がその客に電話してくれるとのことだった。

 

 

しかし家に帰り夫にそのことを話すと、夫は

絶対にそいつに会うな

と言った。

 

「そいつはおかしい。もしも君に何かあったらどうするの?店長がいるといっても店長も女だし、いざとなった時に君を守れる保証なんてない。とにかくそんな危ないやつと2度と関わるな。」

と。

 

私はもちろん会うのは嫌だけど、それよりも店長に

「会いたくないのですみませんが1人で行ってください」

というのがめちゃくちゃ嫌だった。

私の性格からして、店長がそれによって自分をどう思うかとかそのことばかり気にしていたから。

 

同じような状況になった時、断れる子ってどれくらいいるだろう?自分の身に危険があるかも…って思っても、それ以外のこといろいろ考えて、いや、そんなことあるわけないから…って勝手に自己判断しちゃう子なんてたくさんいると思う。

 

私の場合散々夫に行くなって言われて、店長に電話したわけです。そしたら店長は、

「やっぱりそれが誠意だから行って欲しい」

と言われた。私は押しに弱い。自分じゃ断れないので夫に代わって話してもらって、やっと断った。

 

 

本来はバイトのミスだから別に店長1人で行くなりオーナーがついてくなりするべきで、バイトが行くべきところではないと思うけどね。

 

 

それで後日、店長がその客と連絡とって1人で行くと伝えたとたん電話も通じなくなくなり、結局そのままになりましたとさ。

 

 

それを聞いてじわじわ、あ、危なかったなって思いはじめた。あの時ほいほい行ってたら、もしかしたら取り返しのつかないことになってたかもしれない。店長が…とか誰かの顔色をうかがって自己防衛をなげやりにしたら、その方がもっと危なかったなって。

 

 

それから、私はこう思うようになった。

 

 

人間が1番怖い。

少しでも危険な匂いがするんだったら疑って、誰かに相談して、絶対それに近づいちゃいけないって。

 

コンビニに住みついてるGの方がまじで百万倍ましだ!って。笑

だってあいつらきもいだけで何もしてこないもん。

 

 

自分がほんの少しでも危険だと思ったら、それだけを信じればいいと思う。

もしもどうしても会わなければならないのなら信頼できる誰かについてきてもらうとか。

別にそれで勘違いだったら、それはそれでよかったじゃん。

何も恥ずかしいことでも迷惑でもないよ。

 

だって、たった1人大切なあなたが危険にさらされなかったんだもの。

 

私の夫は、私に変なことする奴がいたらほんとに殺しちゃう。ほんとに。いつもそう言われてる。気をつけてよ!って。

だから私は、自意識過剰レベルで自己防衛してる。

電車で男の横に座らないとか、お店のトイレにスマホは必ず持ってくとか。

とにかく気をつけてる。

でもそれでいい。

だって変な人って誰でもいいんだもん。

女なら、なーんでもいいんだもん。

 

それに気づけてる子は、きっとあまりいないと思うから。

若い子は、みんな気をつけようね。