幸せなメンヘラの備忘録

可愛そうなメンヘラが幸せなメンヘラになった。おはようからおやすみまで、愛してるよとささやかれて生きれる奇跡。

不幸こそ、他人と比較するべきではないと思う

 

 

これは夫と出会う前の私の話。

 

 

 

私はよく、人と自分を比べていた。

 

顔の可愛さ、目の大きさ、唇の薄さ、まつげの長さ、話し方、姿勢、体型、お洋服…

相手のたくさんの情報を私にとりこんで、

自分と隣り合わせにおいて、ことこまかに比べる。

 

私は、可愛い顔や細い体が羨ましくて仕方なかったけど、もう1つどうしても比べて、執着してしまうものがあった。

それは家庭環境。

私には理想があった。

理想の家族像がいつも自分の中にあった。

 

そして、私と近い家庭環境なのに、

私と違い幸せそうな子がいると、私はその子と自分を比べた。

両親と住み、兄弟がいて、みんなで仲良し。そんな普通の家にとてつもなく憧れていた。

 

中学生までの私は友達の家族がみんな幸せだと思い込んでいた。

私の家族だけがおかしいんだと。

 

私の親は外面がよかったので、よく友達に

お父さんもお母さんもおもしろいね!楽しそうだね!

というようなことを言われていた。

私は、その度に自分の親はみんなが思ってるような人じゃないと思っていて、なんだかやりきれない気持ちになった。

 

本当のことをわかって欲しくても、他人の家庭の複雑なところをわかってくれる友達は当時あまりいなかった。

 

それから私は、親の奇行(つまらないことで怒るとか、親らしくない言動)を自虐のような感じでネタにすることがよくあった。

 

そして、それに愛想笑いする友達のよくわかっていない様子を見て、やっぱり誰にも理解されないんだなと感じていた。

 

友達の家族はみんな仲良しで幸せなのに私は違う。しかも誰もわかってくれない。

そう強く思っていた。

 

高校生になり、私の周りで母子家庭の子が極端に増えた。

いわゆる家庭環境が複雑な子がほんとにたくさんいた。

母子家庭で母と2人で住んでいる。しかしたまに来る母の彼氏が嫌いだから家に居たくない。

幼い頃に両親が離婚して母親に引き取られたが、今日、本当の父親が死んでしまった。

私は今の父親とは血が繋がって居なくて、母親をDVしていた男と母親の子ども。新しい父と母が産んだ妹は可愛いけど、疎外感を感じる。

こういう子がたくさんいた。

 

本当に驚いた。自分はなんて平和な世界で生きてきたんだ。

 

そして私は思った、私は幸せなんじゃないか?って。

 

実際、その子たちとの何気ない会話に出て来る親の話の中には、正直親の態度としておかしいのでは?と思うことも多々あった。その度にそれは悪いのはあなたじゃないよ、親がおかしいよと思ったけど、さすがに言えなかった。(人のことは言えないけど)

 

母親と共依存ぎみの友達は、

「結婚は絶対しない、これ以上守るものが増えたら困る」と悲しげに笑いながら言っていたし、

おそらくごく普通の家庭で甘やかされて育った子と、仲の良かった母子家庭の子は「どうしても妬んでしまうと言っていた。」

 

毒親の連鎖や、親都合の身勝手な行い(おそらく親はほぼ無意識)は、金銭面など見えるところより、その子たちの心にめちゃくちゃ大きな影響を及ぼしていたと思う。

みんな面白くて楽しくていい子達だけど、心には何かを抱えていた。それは私ごときがどうこうできるような簡単なものではなかった。

 

不謹慎だけど、私は自分の不幸を比べた。

 

親や家庭環境なんて自分で選べない。だからこそ本当にみんな苦しんでいて、悲しそうだった。私はこの人たちを差し置いて不幸だなんて思ってはいけないと思った。

 

私は幸せだ。

両親がいる、帰る家がある、ご飯が出て来る、お小遣いもある、犬もいる。

幸せなんだ。

 

私はそう思った。

 

家庭環境が良さそうな子と比べて自分は不幸だと思い、

自分よりも家庭環境に恵まれなかった子に対しては、自分は幸せだと思った。

 

 

今思うとなんてめちゃくちゃで身勝手だと思う。

 

家庭環境や、そのせいでおこる心の問題はほぼほぼ親が原因だと思う。

それが自分の幸福を妨げるものになる。

けれどだからといって親を嫌ったり、私の親は最低の毒親ですなんて決して言えないし思ってもいない。

親のことは大好きで、愛してる。

わかっていても愛することはやめられない。

 

 

他人と比べることは、無意味だし、大切なことじゃない。

大切なのは、今自分は幸せか?自分の思う幸せな自分になれているか?

そう自分に問いかけることだ。

決して他人と比べる必要はない。

 

そして、そこに親に感謝しろとか、誰が育ててやってんだとか、そんなものは一切関係ない。だって親の都合だから。

親が勝手に産んだのが私たち子どもだから。

だからこそ子どもは幸せになるべきだし、ましてやそれを親が邪魔する権利はない。

 

だから、生まれながらの家庭環境を比べることは全くの無意味なんだと気付いた。

 

自分の幸せを少しでも親に邪魔されていると感じたら、その時点でもうあなたや私は、

親と一緒にいても100%の自分の幸せにはなれない。

 

親子といってもいろんな家族があって、

いろんな親子の形がある。

だからこそ、自分と親の関係を客観視して見ることがきっと大切で、

他人の家族と比べることはまったくお門違いなことなんだなと、思った。

 

そして、私がずっとずっと執着してきた

仲良しな家族は、夫と共に作っていけたら最高じゃん!と思っている。